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杉山歯科医院から

SUGIYAMA DENTAL OFFICE
歯の健康と体の健康、それぞれとその関連性やトピックスを様々な角度から検証し発信していきたいと思います。
122.食品添加物 〜だまされた味覚〜
衛生士の赤羽です。
2月2日土曜日「子どもたちの食を守る会」の主催で魔法の粉!食品添加物にせまる『ダマされた味覚』 安部司さんの講演会が行われました.
以前安部さんの「食品の裏側 みんな大好きな食品添加物 (東洋経済新報社)」を読んで興味を持っていたので、一緒に住んでいる母と聞きに行ってきました。
2月15日の院内勉強会で講演会の内容と本を読んでまとめたことを発表しました。

☆食品添加物と上手に付き合う5つのポイント
 食品添加物と上手に付き合うために、いま私たちができること、するべきこと


①「裏」の表示をよく見て買う――まずは手首の練習から
 
スーパーなどで食品を買うとき、どれほどの人が「裏」の表示を見ているでしょうか。値段と外見、それにせいぜい賞味期限を見るぐらいで、簡単にかごに放り込んではいないでしょうか。
 とにかくひっくり返してみてください。
「まずは手首の練習から」
よくそんな冗談をいいますが、食品を買うときには、必ずひっくり返して「裏」を見る習慣をつけて欲しいと思います。
そして、「台所にないもの=食品添加物」という公式を頭の片隅に置きながら、なるべく「台所にないもの」が少ない食品を買うことです。台所にないカタカナがぞろぞろ書いてあるようなものは避けましょう。
 「裏」の表示を見比べて、できるだけ「台所にないもの」が少ないほうを選ぶ。こうすれば添加物ひとつひとつの毒性の知識などなくても、おのずと安全性の高い食品を選ぶことが出来るのです。

②加工度の低いものを選ぶ――手間をとるか、添加物をとるか
 
食品を購入するときには、なるべく「加工度」の低いものを選ぶことも大切です。
 たとえば、ご飯。
 まったく加工されていない状態が「生米」。加工度が最も高いのが、スーパー、コンビニで売られている「冷凍ピラフ」や「おにぎり」だとします。
 お米を買ってきて、自宅の炊飯器で炊けば添加物はゼロです。
 これが、冷凍ピラフやおにぎりに加工されると、「調味料(アミノ酸等)」や「グリシン」などの添加物が入り込んできてしまうのです。
 でも時間がなくて、自分で炊いていられないというときもあるでしょう。そんなときでも、最終形(冷凍ピラフやおにぎり)に安直に頼るのではなく、その途中の段階であるパック入りのご飯にするとか、そういう工夫をしてほしいのです。
 
 「加工度の高いものは絶対に使うな」ということではありません。忙しいときなど、たまには楽をしたくなるでしょう。たまにはそんなときがあってもいいと思います。
 ただ、あまり頻繁に使うのはおすすめできません。普段は手づくりを心がけ、どうしてもというときだけ使うというようにしてはどうでしょうか。
 手間をとるか、添加物をとるかを心に留めておいてほしいのです。
加工度が高くなればなるほど、添加物は多くなります。「光」が強ければ強いほど、「影」も深いものだということを、くれぐれも忘れないでください。

③「知って」食べる――1週間というスパンで考える
 
「①『裏』の表示をよく見て買う」で述べたことにもつながりますが、自分の食べるもの、あるいは家族に食べさせるものに、どんな添加物が入っているかを、「知って」食べてほしいのです。
 たとえば、今日はどうしても忙しくて、レトルトの麻婆豆腐の素を使って料理をし、出来合いのポテトサラダを付け合わせにしてしまったとします。表示を見れば、それだけで何種類かの添加物をとってしまうことがわかります。その事実をきちんと「知る」だけでも、全然違うのです。
 
 このご時世に、加工食品に一切頼らず、すべてを手づくりするのはたしかに困難でしょう。時々はそういうものを使うのは仕方のないことだと思います。 ですから、極論すれば、2日、コンビニのお弁当が続いてもいい、と私は思っています。
週に3日、加工食品の日があってもいい。
それでも、もし自分が何を食べているかを知っていれば、そこからきっと家族や自分自身に対する「ごめんなさい」の気持ちが生まれるはずです。こまかい毒性や危険性までは知らなくても、ただ、自分が今日家族に出した、今日自分が口にした加工食品には添加物が入っていることを「知って」いれば、必ず「手づくり」の反動がくるのではないでしょうか。今週は3日も加工食品に頼ってしまったから、残りは手づくりしようそうなるのではないでしょうか。
 だから「すべてを手づくりなんて無理」と言わず、1週間というスパンで考えてほしいと思うのです。そのためにも、まずは自分が何を食べているのかを、「知って」食べてほしいのです。

④安いものだけに飛びつかない――安いものには理由がある
 
買い物をするときに値段だけを見て、安いもの、特売のものだけを買っていませんか?
 ほかの食品と比べて値段の安いもの、便利だなと思うものには、必ず理由があります。
そしてその答えは、繰り返しになりますが「裏」にちゃんと書いてあります。
昨日まで398円だったソーセージを298円で売りたいと言われれば、利益は変わらず、298円のものをつくる−それがプロの仕事です。要は材料の質を落とし、その分添加物を駆使して、「それなりのもの」をつくり上げるのです。
 しかし、そんな「それなりのもの」でも、消費者は値段だけを見て、「これは安い、ラッキー」と買っていってくれるのです。
 
 
 「安いものには理由がある」
 それだけはくれぐれも肝に銘じておいてください。

⑤「素朴な疑問」を持つこと――添加物と付き合う最初の第一歩
繰り返しになりますが、まずは「素朴な疑問」を持つこと――これが、添加物と付き合う、加工食品を選ぶ、最初の第一歩になります。
 「なぜこの明太子は、こんなにきれいな色をしているのだろう?」
 「なぜこのハンバーグは、こんなに安いのだろう?」
 「なぜこのパックサラダは、いつまでもしなびないのだろう?」
 「なぜコーヒーフレッシュは、安いお店でも使い放題なのだろう?」
 「みりん風調味料の『風』って何だろう? 純米みりんとどう違うのだろう?」
「米だけでつくったお酒って、いま飲んでいるお酒は、米だけでつくられてないの?」
 こうした「素朴な疑問」を持つことがすべての始まりなのです。
  スーパーで売られている3本入りが1袋100円のにんじん。
 「どうして自然に育った野菜が均一にそろっているのだろう?」
 そんな「素朴な疑問」を持つ人が、いったいどれだけいるでしょうか。大きさも形も色も3本そろって、重さもほとんど同じ−そんな「ロウ見本」のようなにんじんをつくるには、やはり多くの農薬と化学肥料が「裏側」で使われているのです。
 いずれにせよ、「素朴な疑問」を持つことが最初の第一歩です。そしてそんな「素朴な疑問」を持ったら、加工食品の場合は、ぜひひっくり返して「裏」のラベルを見てください。その答えはおのずと出るはずです。


| 歯科医師 | 院内ミーティング | 08:19 | comments(0) | trackbacks(0) |
121.8020運動推進のための普及啓発研修会
2月21日(木)午前10時〜午後1時30分
8020運動推進のための普及啓発研修会と題して一般の方々対象の調理実習をまじえた講習会を開催いたしました。ご参加いただいた方々は23名。平日のお忙しい中、参加ありがとうございました。
講演中の杉山です

会場の様子です
まず始めに、私が「噛むこと」の重要性、「歯周病とメタボリックシンドローム」についてご説明させて頂きました。噛むことの重要性は「卑弥呼の歯がいいぜ」(No.44参照ください)に表される通りきわめて重要です。そして、近年、歯周病と糖尿病の関係が科学的に解明されつつあります。糖尿病を改善したいのであれば歯周病の改善が必須であることが報告されています。日本歯科医師会、長野県歯科医師会のHPにも掲載されていますので参照してください。(当HPよりリンクあり)

その後、管理栄養士の山田泰子先生により「メタボに打ち勝つ食生活」とだいして特別に作っていただいたレシピをもとに参加者全員で調理実習を行いました。
調理実習中の様子です。皆さん手際が非常にいいんです!おいしそうな匂いも立ちこめています

参加者の皆さんは毎日、食卓で包丁を握っておられる主婦のかたがたがほとんどでしたので実習もスムーズに進み、各テーブルおいしい料理が並びました。山田先生によると、お出汁の使い方で調味料(特に塩)の減量がはかれて、且つうまみも引き出せるとのこと、ダシはかつおと昆布でとるが、安い市販の何とか風味というものには添加物が入っているのでちょっと割高でも天然の素材のほうが結局身体にも良くて美味しい!という説明がありました。実際頂いたおかずと汁は、後味もよく薄味なのに満足!という実感でした。

できあがった食事です。非常においしかったですよ!


話だけでなく、実際に調理して味わう!この研修会のねらいはそこにあるのですが、今回も参加していただいた皆さんには非常に好評でした。

来年もまだ私の地域保健部員としての任期は続きます。もう一度このスタイルで8020運動のための研修会を催してみようと考えています。来年はもう少しアナウンスをしっかりとしもっとてたくさんの方々に受講していただけたらなと思っていますので宜しくお願いいたします。

結構、今年に入って研修会に参加、あるいは講師として時間を使っていますが、色々な出会いと、新しい発見が常にあって楽しいです。今年は益々活性化していこうと思っています!!

今回のこのイベントのアナウンスは「長野県歯科医師会」のHPトップからイベント、情報をクリック、以前のイベントをクリックしてご覧ください
| 歯科医師 | 講演・行事 | 10:37 | comments(0) | trackbacks(0) |
120.歯科講話in神林公民館
松本市の健康づくり課の依頼で、2/14の午後、松本市の神林公民館で地区の方々を対象に歯科講話をしてきました。参加して下さったのは20数名、赤ちゃんをお連れになった若いお母さんからお孫さんがおいでになるだろうなあと思われるご婦人まで各年代の方々です。

 ムシ歯と歯周病,そして噛むこと!口腔の健康と全身との関連について、、、、いつもながらの位相差顕微鏡とアップルコンピューターを持参し講演して参りました。約1時間30分。

いつもながら思うことは、眠くならないように興味をもっていただきながら喋る難しさです。今回もなんとか,,,という感じでしたが。終了後に参加者の方々とお茶を頂きました。自分のお家で漬けたのでしょう,おいしいお新香でお茶を頂き,歯科にまつわる四方山話をしてきました。歯に関して皆さんいろんな経験をされていて,こちらが参考になる事柄もたくさん聞かせていただけます。この講話が終了すると25日に地区の管理栄養士さんの指導で調理実習もされるとか。元気な活動をされている神林地区の皆さんに敬意を表して気分よく会場をあとにさせていただきました。口腔の健康のためにお手伝いが少しでも出来る喜びを感じております。

| 歯科医師 | 講演・行事 | 18:42 | comments(0) | trackbacks(0) |
114.小泉武夫先生講演会『和食の底力』
書籍をご紹介していますが,小泉武夫先生の講演会が開かれます。入場無料です。ご都合がつく方は是非ご来場ください。
『和食の底力』 
   〜真の食育とはなにか〜

日時:3月8日(土曜日)13:30〜15:30
会場:松本合同庁舎 講堂
参加費:無料 直接お出かけください 
 

手話通訳あり

小泉先生についてはこのブログでも紹介しましたが東京農業大学教授であり,発酵博士として有名です。
あだ名は「味覚人飛行物体」「走る酒壷」「鋼鉄の胃袋」「発酵仮面」ほか、
日本の食にとどまらず人類と食についてのきわめて大切な講演をして下さる筈です

主催:子どもが輝く食育ネットワーク松本
後援:松本市、松本市教育委員会、松本調理師会、長野県パン商工組合、信濃毎日新聞社、市民タイムス、テレビ松本ケーブルビジョン
| 歯科医師 | 講演・行事 | 12:23 | comments(0) | trackbacks(0) |
119.口腔内バイオフィルムは史上最大の暗殺者
2月9日、15:00〜当院スタッフを伴って上記の学術講演会に参加してきました。これは平成19年度の長野県中信地区の歯科医師会の学術大会として開催されました。
学会会場講演中の奥田先生を写メールしました。撮影は当院衛生士!

講師は:奥田克爾 先生。先生は 東京歯科大学 微生物学教室の教授(1989〜2008)としてご活躍されています。今年の3月をもって定年、現職を退かれるそうです。愛知学院大学出身の私は勿論先生から直接のご指導は頂きませんでしたが,先生のご講演はたびたび拝聴致しました。奥田先生は著書、論文の数、学会の活動などを細かく見ていくときりがないほど、精力的にご活躍され日本が世界に誇る微生物学者です。そんな凄い先生ですが,堅苦しくなくざっくばらんな先生の講演をお聴きするたびに私は元気をもらって来ます。

今回も例に漏れず元気を一杯いただいてきました。

「口腔ケアの重要性」を聞かせていただきました。内容もさることながら、講演の冒頭に

人生はvision夢とspirit志だ!」というお話しをされました。人間生きていくには情熱が大切なんだなあと改めて感じた次第。話が進むにつれテンションが上がり気のついた時には予定時間を30分オーバーしての熱が籠りっぱなしの学術講演会でした。

先生はこれから各地の健康教室での講話や講演依頼が殺到しておられるということで今まで以上に忙しくなるとおっしゃっておられました。先生の口腔の健康の伝道者としてのご活躍を心からお祈りしております。
| 歯科医師 | 講演・行事 | 18:28 | comments(0) | trackbacks(0) |
117.第29回学校歯科保健研修会(中部東海ブロック)
2008.2/2~3にかけて長野市のサイホクカンホテルにて第29回学校歯科保健研修会が開催されました。長野県地域保険部部員の私も、この研修会に参加して参りました。一泊二日の缶詰研修会でして、、、中部東海ブロックの研修会ということで40人の参加者は愛知、岐阜、三重、静岡、等々からお見えでそのメンバーを8つのグループに分け研修します。あらかじめ提出しておいた各参加者の校医をしている学校のデータを元に、問題点を列挙し対策を考えそれを二日目に事例発表の形で参加者の前で披露します。こういうワーク的な研修は初めてでした。それも初対面の先生方と一緒に作業というのはけっこうスリリングでした。勉強になったのは、各先生がいろいろと学校歯科活動にたいして積極的に取り組んで居られるということです。そしていろんな工夫もされていて非常に参考になりました。こういうワーク的な研修は今回で終了し、違う形での研修会になるとか、、
良い経験ができました。そして、私自身も自分の担当校にその研修生かを還元していこうと思った次第です。
データを元にディスカッションしているところです
研修2日目、グループ単位で結果を発表しています
研修最後には認定証を受け取ります。私もちょっと緊張?して日本学校歯科医会副会長先生から症状を受け取りました。
| 歯科医師 | 講演・行事 | 18:24 | comments(0) | trackbacks(0) |
118.食生活指導5−5 食生活指導の実際
4章 食生活指導の実際
1)まず食事を作ることから始めよう!
  若い歯科衛生士の皆さんの中には、ほとんど食事を作ったことがない人もいるのではないでしょうか?一方、歯科医院にお子さんを連れてくる若い母親は、毎日家族のために食事を作っています。食事を作ったことのない人が、毎日作っている人に指導する可能性があるということです。食生活指導について学ぼうと思ったら、独学するしか方法がないかもしれませんが、ある程度勉強しなしと患者さんに自信を持って指導することはできません。食事は患者さんやその後家族が自ら作らなければならないものですから、買い物の仕方や作り方を伝える必要性が生ずる可能性もあります。したがって指導するにはある程度自分で食事を作る経験も必要になってきます。
2)食生活指導は難しくない
  一昔前までは、主食はご飯、副食もおおよそ想像することができました。そのため、肉や揚げ物に偏らず、魚介類や野菜を中心に、という提案や、可能な限り農薬や食品添加物を避けることを勧めていたように思います。つまり副食の指導をしていたのです。
 しかし最近では、主食もバラバラ、副食や間食になるともっとバラバラになっています。つまり副食の指導が必要な患者さんはめったにいなくなってしまったということです。 副食は肉や卵、魚介類、野菜、海草、豆類、いも類などと多岐にわたり、料理法も様々です。説明するにはかなりの時間と手間が必要になります。指導するにもある程度勉強して詳しくならなければなりません。
 今日ではそのような高度な指導をする必要がほとんどなくなっています。食生活指導が極めて簡単になったのです。食事や栄養についての専門知識など身につけなくても、食生活指導ができる時代になってしまったのです。
3)食生活指導は子どもの全身と未来のためのもの
 ●手の届かない提案は「何もするな」と言っているのと同じ
  現代社会の中で、良い食生活をしようとすることは決して簡単なことではありません。時間的にも経済的にも、社会環境的にも限界があります。したがって「提案」には十分な注意が必要です。
  「白米には栄養が少ないから玄米にしなさい」「食品添加物の入ってない食品を購入しなさい」などと指導している例がありますが、それはたとえ正しい指導だとしても、時代を間違えているように感じます。手の届かない提案は「何もするな」と言っているのと同じことです。
 ●食生活には優先順位がある
  食生活を見直すということは、家を建てることと似ています。家には土台や柱、屋根があり、じゅうたんやカーテンがあります。じゅうたんやカーテンも大切ですが、それらはなくても生活はできます。しかし家の土台や柱はなくなったら生活ができないのですから、手を抜くことはできません。
  食生活にもはっきりと優先順位があります。これを逆にすると手間もお金もかかり大変です。優先順位を間違わないようにしたいものです。
 ●食生活指導は全身(心)への提案
  食生活指導は子どもの全身(心)に対するものなのです。食事そのものの指導を抜きにした間食の指導などありえません。
  成長期の子どもがしっかりご飯を食べていなかったら、どこかで熱量を摂らなければならないわけですから、甘いお菓子やジュースを欲しがるのも当然のことです。パンを主食にしていたら、空腹になるのも早くなります。主食をご飯にするかパンにするかで、お菓子やジュースを欲する可能性は全く違ってきます。ですから、まず主食の指導をしないと間食の改善は望めないでしょう。
 ●口腔内だけではなく全身と心のための食生活指導を
  歯科の本などを見ると「砂糖は1日○gまでにしましょう」と書かれているものがあります。歯や歯周組織にとって適量だとしても、全身にとってはどうなのでしょうか?
  現在の子どもの健康に、砂糖と同じくらい大きな影響を与えるのは油脂類の摂りすぎです。油脂類の摂りすぎと歯や歯周組織との関係についてはよく分かりませんが、もしかしたらそれほど関係はないのかもしれません。
  しかし子どもの全身や心を考えると、砂糖の摂りすぎよりも大きな影響があるのではないかと考えています。間食指導の際、そのことを抜きにして、砂糖の入ったお菓子やジュースだけを指導するのは偏っているように思います。咀嚼の問題に対しても「よく噛みなさい」というよりも、咀嚼せざるを得ない食生活を提案することの方がはるかに大切ではないでしょうか。食生活指導は子ども達の全身と未来のためのものです。
 ★子どもの食生活―8つの提案
  ①子どもの飲み物は水・麦茶・ほうじ茶  ⑤副食の基本は野菜、海藻類  
  ②朝ごはんをしっかり食べさせる    ⑥動物性食品は魚介類を中心にする
   ③子どものおやつは食事         ⑦未精製の米を常食する 
   ④カタカナ主食は日曜日に        ⑧食品の安全にも配慮する


| 歯科医師 | 院内ミーティング | 21:47 | comments(0) | trackbacks(0) |
118.食生活指導5−4 子供のおやつ
3章 子どものおやつ
1)子どものおやつは4回目の食事
 ●「おやつ」はあくまで食事
  子どもの小さな胃袋では成長や運動量に見合うだけの食事を3回で摂ることができません。そのため朝・昼・晩の3食以外に食事が必要になります。それが「おやつ」です。
  「おやつ」という言葉には、お菓子を食べるという意味はありません。あくまでも食事をすることを指します。手間ひまかけなくても作ることができる食事といえば、おにぎりと水が一番です。おにぎりならおかずがなくても食べられますし、お金も手間もかかりません。さらに、食物添加物の心配もいらず、しっかり満腹になるためあとを引きません。その点、お菓子やジュースなどは軽いため、いくら食べても満腹にならず、ダラダラと食べ続けることになってしまいます。
 ●子どもは甘い物が好き
  子どもが甘い物が大好きなのは、本能といっても良いでしょう。なぜならたいがいの甘い物は最もきれいな熱量源である糖質を含んでいます。また、乳幼児はいろいろなものを口にしてしまい危険なこともあります。その際、酸っぱい物、ぬるぬるした物、苦い物、においの強い物を好んだら、良くないことが起きる可能性が高くなります。甘い物は万が一拾って食べても危ないことが少ないのです。
 ●「甘い物=砂糖」ではない
  したがって子どもが甘い物を好むのは悪いことではありません。ただしそれは「甘い物」であって「砂糖が入った物」とは限りません。子どもはトウモロコシ、甘栗、さつまいも、すいかなど自然の甘いものが大好きです。しかし大人を幸せにしてくれるのは、まんじゅうやケーキ、チョコレートなどの「砂糖」ということが多いかもしれません。
  「たまには食べさせないと子どもがかわいそう」という母親がいますが、実は子どもがかわいそうなのではなく、天然の甘みでは満足できない自分がかわいそうなのです。
2)むし歯と食生活の関係を切ってはいけない
 ●脳は大食漢
  私達が勉強したり考えたり記憶する時に働いているのは「脳」です。しかも脳は体重の2%程度しかないにもかかわらず、全エネルギーの18%も消費する大食漢の臓器なのです。のうはブドウ糖のみをエネルギー源にしています。これまではそのブドウ糖をご飯を中心としたデンプンで摂っていました。デンプンはエネルギー源として即効性はありませんが、血糖値は緩やかに上昇し、緩やかに落ちていくので「腹持ちがいい」ということができます。
  ところが最近、このブドウ糖を甘いお菓子や清涼飲料水などで摂ることが多くなっています。砂糖や異性化糖は非常に消化吸収が速く即効性はありますが、血糖値が下がるのも速いという特徴があります。
  私達は食べ物を食べていない時も脳を働かせ、身体を動かすことができます。それは肝臓や筋肉の中に「グリコーゲン」という動物性のデンプンを貯蔵しているからです。しかしあまりにも吸収の速い清涼飲料水などで熱量を摂っていると、グリコーゲンは増えないのです。脳に十分なエネルギーがいかなければ、考えることも記憶することも集中することもできません。それだけでなくイライラしたり、いわゆる「キレる」状態になったりすることも有り得るのです。
 ●口は災いの元
  1987年、家庭の食料費はお菓子が米を超えてしまいました。それほど砂糖や異性化糖の入った食品が日常になっているのです。砂糖や異性化糖を摂取し始める時期があまりにも早すぎるので、精神的な問題や肥満、糖尿病が増えるのも当然です。
  きちんと食事をしないで砂糖の入った食品ばかり食べていると、むし歯になる可能性が高くなります。歯科医療のおかげで生命を脅かすことこそありませんが、非常に痛く、つらく、不愉快な病気です。お菓子を習慣的に食べさせている親も、お子さんがむし歯に苦しんでいたら、さすがに「こればまずい」と考えるでしょう。むし歯が食生活を見直す大きな動機になると思うのです。
3)清涼飲料水は恐い
  甘みは体温に近くなるほど強く感じるのです。そのため冷たい飲み物などは大量に砂糖が入っていてもそれほど甘く感じません。そのためご飯を食べながらでもジュースは飲めてしまうのです。その中で最も危険なのはイオン飲料(スポーツ飲料)あるいは乳酸菌飲料でしょう。これらは炭酸飲料水などと違って「健康のために」飲ませている母親がいるからです。
 最近は本来なりにくいはずの前歯にむし歯ができる子どもが増えてきています。患者さんに食生活指導をする場合は、極端な表現ですが「お子さんにはたまには甘いお菓子を食べさせてもいいでしょう。しかし清涼飲料水は飲ませないようにしてください」という指導が必要かもしれません。
4)スナック菓子も恐い
  スナック菓子もまた強烈な味付けがされているため、ほとんど咀嚼しなくても食べられる食品です。最近のスナック菓子の成分表示を見ると、脂質が30〜40%も含まれています。これでは天ぷらの衣を食べているようなものです。もちろん砂糖も使われています。スナック菓子はご飯をお腹いっぱい食べたとしても食べられるのです。
 一年中走り回り、忘年会も新年会もないのが子ども達です。出張もないのですから外食も多くありません。それにもかかわらず、肥満や糖尿病の子どもが増加しています。どのように考えても清涼飲料水とスナック菓子を除いて考えることはできません。やはりこの2つは別格に指導する必要があります。

| 歯科医師 | 院内ミーティング | 21:45 | comments(0) | trackbacks(0) |
118.食生活指導5−3食生活の実際
2章 食生活の実際
1)朝食はご飯と味噌汁で十分
 ●ご飯は最高の主食
  私達がデンプンを取る方法としては、ご飯、うどん、そば、もち、スパゲッティ、じゃがいもなどがありますが、それらの中で私達日本人に最も適しているのがご飯です。だから365日、朝昼夕と毎日食べることができるのです。米で十分な熱量(カロリー)が摂れるので、調味料などからカロリーを摂る必要がありません。そのため、塩分の少ない食生活ができます。また、米には保存料や着色料などの食品添加物が含まれていません。
  したがってご飯は、砂糖も油脂類も食品添加物も含まれない最もきれいなデンプン質の供給源であり、最も安全な食品といえるのです。
 ●「常備食」―昔の人の知恵
  朝ごはんを作る際、お母さん達を助けてくれるのが常備食です。
    野菜・・・漬け物、ふりかけ  豆類(種実)・・・煮豆、納豆
    海草・・・焼き海苔、佃煮   魚介類・・・佃煮
  現代のような慌しい時代だからこそ、昔の人たちの知恵が役に立つのです。いつもテーブルの上には、漬け物、煮豆、焼き海苔、小魚の佃煮、梅干、ふりかけを置けばよいのです。
2)米と豆をおいしく食べるための知恵
 ●未精製のご飯が理想
  ご飯は素晴らしい主食ですが、やや白すぎて栄養素が少ないため、可能であれば未精           製のご飯を食べることをお勧めします。
  <玄米(糠のついた状態)>
   よく噛まなければ喉を通らないため、ダイエットしたい人にも向いていますが、胃腸の弱い人には勧められません。また、一般の電気炊飯器ではおいしく炊くのが難しいのが欠点です。
  <3・5・7分づき>
   胚芽や糠にある程度栄養素が残っています。いずれも電気炊飯器で炊くことができます。
  “どうしても白米でなければ”という場合には、麦や雑穀(あわ・きびなど)を入れるのも大変に良いことです。
 ●朝は味噌汁から
  毎朝当たり前のように食べているご飯と味噌汁、漬物ほど素晴らしい組み合わせはありません。日本人は米や麦、雑穀などを主食にしてきましたが、これらには大切なデンプンが含まれていますが、これで全ての栄養素がまかなえるわけではありません。
  そこで、タンパク質や脂質の多い豆類、中でも大豆製品を上手に利用してきたのです。
  しかし豆類は一般に消化率が高くありません。いり豆や煮豆などは消化率が60%程度しかありません。そこで醗酵という知恵で、味噌、醤油、納豆などが考えられました。味噌にすると消化吸収率は80%にもなります。
  さらに味噌汁はご飯と同じで、どんなものを入れてもおいしく食べられるのも良い点です。四季の野菜や魚介類など、何にでも合います。好き嫌いの多い野菜でも、味噌汁に入れると案外食べることができるものです。味噌汁は朝の立派な野菜料理です。
3)常に食卓においておきたい「漬け物」と「お茶」
 ●漬け物は素晴らしい野菜料理
  「おいしい漬け物さえあれば、おかずはいらない」という人も多いはずです。ところが最近は“塩分の摂りすぎは身体に良くない”という潮流の影響か、漬け物を全く食べない家庭もあるといいます。塩分の摂りすぎが良いとは思いませんが、むしろ塩分を気にするなら、直接塩をふるサラダやスナック菓子、インスタントラーメンなど、他に問題にしなければならないものは沢山あります。漬け物や味噌、醤油のように十分に醗酵したものは単なる塩ではありません。
  加えて、漬け物のほとんどは野菜を使っているという素晴らしい面があることを忘れてはいけません。
●お茶は茶色
 茶色というのは、元はお茶からつけられた色の名前です。このことから、昔はお茶は緑色のものではなく、茶色のものが飲まれてきたことが分かります。
<番茶>
熟しているので香りがよく渋みはほとんどありません。赤ちゃんからお年寄りまで誰でも安心して飲め、1日何杯飲んでも大丈夫です。
<緑茶>
未成熟の葉のため、タンニンやカフェインが沢山含まれ渋みがあります。夜眠れなくなったり、飲みすぎると胃がムカつく場合もあります。
  また、お茶にはフッ素も含まれています。フッ素は緑茶よりも番茶に沢山含まれています。歯磨きの苦手な子供でも飲めるお茶にフッ素が含まれているのです。
4)副食には野菜・豆類・種実類を
 ●野菜は旬のものを食べるのが一番
  暖かくなればその季節の野菜が成長し、寒くなればその季節の野菜が成長します。それに逆らう必要はないので、野菜はその季節のものを食べるのが一番です。
春・・・「春は苦いものを食べよ」
 アクが強く緑の濃い野菜が多くなります。生で食べる野菜は多くありません。
      ex)たけのこ、セリ、うど、ふき、菜の花、わらび、ぜんまい
夏・・・ 汗をかく季節
 水分が多く、生で食べたほうがおいしい野菜が多くなります。
      ex)うり、きゅうり、トマト、すいか、とうがん
秋・・・ 食欲の秋
 冬に備えてエネルギーを蓄えるため、熱量が高いものが多くなります。
      ex)米、麦、いも類、ぎんなん、くるみ、きのこ
冬・・・ 根野菜が多く採れ、火を通さなければ食べられないものが多くなります。
      ex)れんこん、ごぼう、だいこん、ねぎ、里いも
●マメに食べたい豆類・種実類
  副食になる植物性食品には、野菜や海草、いも類、きのこなどがあります。その中で  野菜などとは区別して、意識して食べてほしいのが豆類、種実類です。豆類は極めてタンパク質が多く、種実類は脂質が多いのが特徴です。
5)動物性食品との付き合い方
●動物性食品は魚介類中心に
  これらの問題は、最近話題になっているBSEやトリインフルエンザ、遺伝子組み換え食品などの問題に繋がっています。肉は全く食べなくても問題はありません。どうしても食べたかったら安全な飼料、飼育方法で育てられたものにしたほうが良いですが、当然そのような肉は高価なのでお楽しみ程度にすべきなのです。
  動物性食品では魚介類をお勧めします。魚介類の選び方は野菜と同じで難しく考える必要はありません。特に栄養素については考えなくてもかまいません。
●動物性食品にも良い点がある
  動物性食品は脂質が含まれているため、少量で熱量が高いのが特徴です。私達にとってはそれが過食の原因になっていますが、少量しか食べられない高齢者にとっては極めて有効な熱量補給源になっているのではないかと考えられます。

| 歯科医師 | 院内ミーティング | 21:42 | comments(0) | trackbacks(0) |
118.食生活指導5−2現代の食生活
1章 現代の食生活
1)食生活の欧米化が招いた2つの問題
 ①本来、私達は糖質を燃料として生きています。もちろんタンパク質や脂質が必要なことはいうまでもありません。しかし現代の食生活は急激に糖質が減り、タンパク質や脂質が増えすぎています。また、これまで私達は糖質のほとんどをデンプンで摂っていましたが、最近は砂糖や異性化糖などが急激に増えています。
 ②糖質・タンパク質・脂質は十分過ぎる程に摂っている一方で、ビタミン・ミネラル・食物繊維などの栄養素が不足しがちです。
2)女性に多い脂質過剰の食生活の危険性
  昼時のコンビニを見てみるとよく分かりますが、若い男性はたいがい弁当かおにぎりなどのご飯を食べています。それに比べて若い女性はスパゲッティ、サンドイッチ、菓子パンなど脂質の多いものを食べています。
 脂質過剰の食生活が、若い女性に増えている生理不順、子宮内膜症、子宮筋腫、子宮がん、卵巣がん、乳がんなどの女性特有の病気にも繋がっていることが明らかになりつつあります。
 それらの疾患にはホルモンのアンバランスが関係しているといわれています。女性ホルモンであるエストロゲンは子宮、卵巣、膣、乳房などの発育を促進するなど、重要な働きをしています。しかし女性ホルモンが多ければいいというわけではありません。
 例えば乳がんなどはエストロゲンが長期に渡って高濃度に維持されることが大きな要因だといわれています。エストロゲンはコレステロールが材料になっているので、脂質の多い食事を続けることは乳がんの危険性が増すことになります。
3)精製食品が招いた現代型栄養失調
 ●複合栄養素欠乏症
  一昔前は、VB1が不足すれば脚気、VCが不足すれば壊血病というように、単一栄養素の欠乏症が多く見られました。したがって糠を食べれば脚気が、果物を食べれば壊血病が治ったりという栄養失調症がほとんどでした。
  しかし現代の栄養失調の多くは、VCも足りなければVB2も足りない、CaもKも足りないというように、複数の栄養素が欠乏している状態なのです。また、私達が生きていくために必要な栄養素がすべて分かっているわけではないし、何が不足しているのかを調べる方法もありません。したがって、不足しているものが分からないので補いようもありません。補うことを考える前に、不足しないような食生活を心がけることが大切です。
 ●精製食品だらけの食生活
  現代の栄養失調の原因に、精製食品があまりにも増えすぎたことによって微量栄養素が摂れなくなっていることが挙げられます。
  そのような精製食品の1つに米があります。昔は米の精製度が低かったため、研いでもぬかや胚芽が残っていました。その部分にこそ大切なビタミンやミネラル、食物繊維などが含まれているので、その米を主食にすることで身体に必要な栄養素のかなりの部分をまかなうことが可能だったのです。
 ●三大精製食品
  現在の食生活は一見豊かそうに見えますが、精製食品だらけの「多種多量低品質」の食生活ということができます。その中でも私達に大きな影響を与えるのが「輸入小麦粉」「砂糖類」「油脂類」です。
  小麦粉をそのまま粉にしたものを全粒粉と呼んでいます。米と同じでそれらには胚芽やふすまがついていて、ビタミンやミネラル、食物繊維などが含まれています。ところが私達が口にする小麦粉はほとんどが精製されているため、大切な微量栄養素が捨てられています。
  油脂類は精製食品として特に大きな影響があります。油はゴマや菜種、大豆、トウモロコシなどを絞って作られていますが、ゴマも大豆も本来はいろいろな栄養素が含まれた自然な食品です。しかし絞ることによって大切な栄養素が捨てられることになっています。
 ●パンはファーストフード
  ファーストフードは精製小麦粉と砂糖、油脂類を主原料としています。ファーストフードといえばハンバーガーやピザを思い浮かべる人が多いと思います。食生活に対する意識が高い人は、ファーストフードは良くないと思っている人が多いため、朝からハンバーガーやピザを食べる人はあまりいないでしょう。ところがパンの場合は毎朝食べる人がいます。食パンをファーストフードとは考えていないのです。
  しかしパンの材料は精製小麦粉、砂糖、油脂類などです。また、パンを食べる時はその上にバター、マーガリン、ジャムを塗ることが多くなります。副食も野菜炒め、マヨネーズやドレッシングをかけたサラダ、ハムエッグ、スクランブルエッグ、オムレツ、魚介類などもツナ缶、白身魚のフライ、マリネなどしか合いません。パンはまさに三大精製食品の塊=ファーストフードなのです。

| 歯科医師 | 院内ミーティング | 21:40 | comments(0) | trackbacks(0) |
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